受験生の皆様、センター試験おつかれさまでした!
毎年、センター試験の時期になると必ず思い出す
センター試験のエピソードがあります。
私の通っていた高校は進学校で、
『勉強が出来て素行のいい生徒が偉い』というような風潮の学校でしたので
受験には生徒も教師も力が入っておりました。
中でも勉強がとても良く出来、素行も問題のない、学校側としては
期待の星以外の何者でもない【東大狙いのSくん】という生徒がいました。
Sくんは放課後に友達と遊ぶこともなく、女の子とチャラチャラ交際することもなく、あまつさえ授業の合間の休み時間も勉強に充て、それはもう小林よしのりもビックリの東大一直線ぶりをギラギラと撒き散らし、東大受験にあまり役立たない教科の授業中には受験用の英語や数学などの自習を怠らない勤勉さでギンギンに偏差値を上げ、いざ、センター試験当日を迎えました。
さて、このSくんどうなったとおもいますか?
センター試験をトップの成績で通過、見事東大合格?
ちがいます。
結果から言うと、Sくんは東大受験の資格すら手に出来なかったのです。
Sくんは、センター試験を失格になりました。
「ああ、カンニングか!」と思ったそこのアナタ、
ちがいます。
Sくんは、東大に受からねば、センター試験をトップクラスの成績で
通過しなければと意気込むあまり、試験中に過呼吸を起こしてしまい
試験を続行することが出来なかったのです。
気の毒としか言いようのない出来事です。
しかしあの日、私はSくんから教えてもらったのです。
『人間、勝負を掛ける時いちばん大切なものは度胸である』と。
勝負に勝つため - 受験で言えば偏差値を上げること- の練習は、
もちろん大切です。言うまでもないことです。
けれどもそれを本番で発揮できなければ、何の意味もないのです。
友達と放課後、喫煙などの少しばかりのワルをしたり、勇気を振り絞って
異性をデイトに誘ったり、そういったものをスッ飛ばして
勉強ばかりしていたSくんの、あんまりと言えばあんまりな結末です。
受験生の皆様、受験がすべてだと思わないでください。
ダメならダメで何とかなるさ、くらいの大らかな気持ちで臨んでください。
そうやって肩の力を抜いて、本番で実力を発揮出来るよう、皆様に春から
希望の学校での新生活が待っていますよう、陰ながらエールを送ります。
追加:ちなみにSくんは滑り止めの慶応には合格し、仮面浪人をしながら翌年
見事東大合格をした、という噂を聞いたような聞いてないような気もするけど、
センターのこのエピソードが強烈過ぎて後日談覚えてないや。
今頃どうしてるのか、知りたいような気もするけど知りたくないような気も
しますが詰まる所はそれほど興味はありません。